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インスリノーマ

 

このページの項目

  A. 症状

  B. 検査

  C. 局在診断

  D. 治療

 

A.インスリノーマの症状

  インスリン(インシュリン)の自律性過剰分泌による低血糖症状(傾眠,振戦,意識消失発作)を呈する腫瘍をインスリノーマ(インシュリノーマ)といいます.Whippleの三徴(空腹時の意識消失発作,発作時血糖が50 mg/dl以下,ブドウ糖投与による症状改善)として知られています.また自律神経症状として発汗,心悸亢進,脱力感をきたし,慢性化すると体重増加,記憶障害,知能低下をきたします.

 重要なことはインスリノーマでありながら,他の病気と間違えられて適切な治療が行われてなかったり,あるいはインスリノーマを疑われていながら画像で診断が確定出来ないために治療を受けられずにいる患者さんが相当数おられるということです.

 症状をみて,インスリノーマを疑うことが重要ですが,そこから正しい診断に至る経験と技術が,インスリノーマの場合には特に重要です.

B.インスリノーマの検査

 

 Fajans指数:インスリノーマ患者では9時間以上絶食後の指数が0.3以上になります.

 C-ペプチド分泌抑制試験:患者さんの92%では高値を示します.

 絶食試験:インスリノーマ患者さんでは低血糖と,意識障害,血管運動発作が誘発されます.

C.インスリノーマの局在診断法

 直径が5mm3cmの腫瘍が4分の3を占めているので,開腹術では見つけにくいことがあり,術前の局在診断が重要になります.

 選択的動脈内カルシウム注入試験selective arterial calcium injection testSACI試験)は京都大学で開発された検査法で,インスリノーマの局在診断に優れています.腹部動脈造影の後,静脈血採取用に肝静脈内にカテーテルを留置し,脾動脈,胃十二指腸動脈,上腸間膜動脈の各々に刺激物を注入し,肝静脈血中IRI値を測定します.腫瘍の存在領域を栄養する動脈を刺激したとき,40秒後の肝静脈血中IRIが増加します.

 内視鏡的超音波断層検査法endoscopic ultrasonography, EUS)はスキャンが容易な膵頭体部には威力を発揮し1cm以下のインスリノーマの発見が報告されていますが,膵尾部腫瘍は描出が困難です.

 非侵襲性画像診断であるCT腹部超音波断層検査US)の局在診断率は3040%にすぎません.CTで見つからないからという理由で,それ以上の検査をされずに経過観察になっている患者さんが相当数おられます.

 

インスリノーマのCT造影画像

インスリノーマのCT

 

D.インスリノーマの治療

 良性の場合は,腫瘍核出術が標準術式です.術中症音波断層検査法で腫瘍と主膵管の位置関係を把握して,主膵管を損傷しないように核出します.

 多発性の腫瘍,あるいは腫瘍核出術をおこなうと膵管損傷をきたす大きな腫瘍は,膵頭十二指腸切除術PD),幽門輪温存膵頭十二指腸切除術PPPD)または膵体尾部切除術DP)が行われます.手術終了時に迅速アッセイで血中インスリンを測定し治癒切除の成否を確認します.

 悪性の場合は,膵頭十二指腸切除術(PD),膵体尾部切除術(DP)とリンパ節郭清を行います.悪性インスリノーマに対しては原発巣切除および評価可能な転移巣をすべて切除します.

 根治的切除ができない場合にも減量手術が症状緩和に有効です.したがって肝転移を含めて切除が可能な病変に対しては積極的な切除手術をおこなうのがよいとされています.遺残病変にたいしては薬物療法を行います.

 

術中写真

インスリノーマの術中写真

 

 

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