●医療安全管理室
●医療安全掛
現在の医療技術は高度になり、複雑な仕組みの中で行われています。直接患者さんを担当する医療者以外に、多くの職員が直接見えないところでかかわっています。患者さんに、適切な医療を行うためには、多くの職員がうまく連携できることが大切で、その仕組みづくりをしています。医師、看護師、薬剤師が所属しています。
●業務内容
医療の中で、「うまくいっていない部分」、「改善したらよいと思われる部分」を見つけ出し、改善の取り組みを行っています。京大病院では、インシデント報告(できごと報告)という名称の「患者さんの安全に関わる報告」を現場の職員から毎日30件ほど受けており、それを重要な情報源にしています。もうひとつ、うまくいっていると思われる部分も振り返り、効率的か、適時に医療が提供できているか、工程を確認しています。これは、毎年実施する病院内の科・部署相互の内部監査にて確認しています。
医療者が互いの専門性を尊重しながら、他部署や他科の支援が得られるような良い関係を作るために、会議や委員会で業務改善の検討を行っています。非医療職との連携も非常に重要です。職員が患者さんの安全を基準に行動できる基礎作りに関わっています。
●特色ある取り組み
京都大学は先進的医療に取り組んでいます。患者さんからの新しい医療に対する期待も大きく、新しい手術や医薬品の使用も行っております。新しい医療を行う場合には、未知のリスクもあります。新しい技術の導入に伴って、従来とは異なるリスクに直面することもあります。積極的に推進する上では、リスクに関して異なる視点で意見を述べ、いったん立ち止まって考え直すことが、結果的に計画を推進します。
新しいことにチャレンジする際には、その結果が患者さんに及ぼす影響についても、できるだけ想定しておく必要があります。悪い結果をもたらす場合も想定して、対策を立てるようにしています。情報を集めて分析し、予測し、対策するという地道な役割が私たちの特色です。何事も起こらないこと=無事を目標にしています。