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iPS細胞臨床開発部

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iPS細胞の医学・医療への応用をめざして

●部長

  • ・教授 / 波多野 悦朗 Prof. Hatano Etsuro

診療科等のご案内

2007年、京都大学山中伸弥教授らにより、ヒトiPS細胞が樹立されました。以来、iPS細胞研究は大きく展開し、医療・医学への応用に対する期待が高まっています。これを受け、京大病院では、2011年12月1日にiPS細胞臨床開発部を開設しました。京大病院とCiRAが共同で、疾患特異的iPS細胞研究と再生医療用iPS細胞研究を実施し、将来のiPS細胞を用いた病態解明・創薬応用・再生医療を実現するための基盤整備を進めています。また、2020年4月から公益財団法人京都大学iPS細胞研究財団とも連携し、再生医療用iPS細胞研究を進めています。

●業務内容

●iPS細胞外来

iPS細胞研究の協力者専用に説明・同意取得や組織採取等の場として、Ki-CONNECT1階にて月・木曜日の午後に開設し、京大病院とCiRAの医師が担当しています。京都大学内の倫理委員会で審査をうけ承認された研究計画のもと、協力者への説明・同意取得、および皮膚・血液などの組織を採取しています。

●管理部

自由意思によりiPS細胞研究に参加いただいた協力者より取得した同意書は、専用の個人情報管理者を設置して管理しています。研究に必要な診療情報(性別、年齢、検査結果)はiPS細胞と共に研究者や研究機関へ提供されるため、協力者のプライバシー保護と情報漏えい防止に最大限に配慮しています。2023年4月現在までに、疾患特異的iPS細胞研究では約1450名、再生医療用iPS細胞研究では約320名(マイiPS細胞研究のボランティアを含む)の方に血液や皮膚などの組織採取にご協力いただきました。提供いただいた組織は必要な情報と共にiPS細胞作製に用いられています。

●特色ある取り組み

疾患特異的iPS細胞研究については、京都大学内のみならず、他の研究機関等でも多くの研究が実施されています。各施設で樹立された疾患特異的iPS細胞は、公的細胞バンクへの寄託が推進されており、広範な研究者が様々な樹立済みiPS細胞をバンクから分与を受けることができます。これにより疾患特異的iPS細胞を使って病気の原因を調べる、新しい治療法を探す研究の普及や促進につながっています。
これまで、2018年にはCiRA高橋 淳教授と脳神経外科が共同で実施する医師主導治験や、CiRA江藤 浩之教授と血液内科が実施する臨床研究、2019年にはCiRA井上 治久教授と脳神経内科等が実施する医師主導治験、2020年にはCiRA妻木範行教授と整形外科が実施する臨床研究が開始され、着実に再生医療、創薬応用の実現に向け進んでいます。引き続き、CiRAとの連携のもと、その実現に尽力していく所存です。