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もやもや病支援センター

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もやもや病患者さんのトータルサポートに取り組んでいます

●センター長

  • ・特任病院教授 / 宮本 享 Specially Appointed Professor, Kyoto University Hospital. Miyamoto Susumu

部門等のご案内

もやもや病は、脳血管(内頚動脈)が進行性に狭窄し、異常血管網が形成される厚労省指定難病です。バイパス手術により予後が改善しますが、小児期・青壮年期に好発するため、就学・就労・出産などのライフステージにあわせた支援も求められます。当院では、このようなトータルサポートを目的としたセンターを全国に先駆けて開設しました。

●業務内容

脳神経外科・精神神経科・小児リハビリテーション・産婦人科・保険福祉掛の多職種の専門スタッフが連携して、もやもや病患者さんのニーズに合ったサポートを行っています。脳虚血・脳出血症状に対するバイパス手術はもちろんのこと、高次脳機能障害を持つ方への就労支援、学習に困難を有する児童への作業療法的介入、妊産婦への周産期管理・分娩などに取り組んでいます。さらに、医療費助成制度申請のサポートや遺伝カウンセリング等も行っています。

●特色ある取り組み

京都大学脳神経外科のグループは、本症に対する国内初のバイパス手術を行って以降、積極的な治療を行ってきました。当院における昨年(2022年)1年間のもやもや病患者入院件数は166件であり、日本全国から患者さんが集まっています。こうした豊富な経験のもと、遺伝子等の病因解明、脳出血予防、高次脳機能障害の診断法、小児長期追跡調査などの研究も行っており、厚労省のもやもや病研究班における中心的役割を担っています。
本症は妊産婦脳卒中の原因となるため、妊娠・出産に専門的管理を必要とします。当院では、児や母体の状況に応じて、分娩時の血圧変動や過呼吸を回避する無痛分娩法を、麻酔科連携のもと24時間体制で長年提供しており、安全に出産いただいています。
学習に不安や悩みをもつ児童や保護者に対しては、専門のスタッフが知能検査や認知機能検査を実施し、必要に応じて教育現場との情報共有や、保護者・学校教諭・医療スタッフが集まるカンファレンスを開催しています。

●就学支援

もやもや病患者さんの就学支援のためのサポート資材を作成しています。ご活用ください。

▶医療関係者・教育関係者のためのもやもや病就学支援マニュアル ▶印刷用はこちら
▶学校への情報提供書ひな形

●連絡・相談窓口

もやもや病支援センターの専門外来を、毎週火曜日の午後に開設しています。支援センター各部門への受診が必要な場合には、専門外来の医師がご紹介いたします。

<支援センター各部門>
  • もやもや病における学習・高次脳機能障害・・専門外来:担当 上田 敬太・植野司(精神科神経科)
  • もやもや病における妊娠・分娩・・・・・・・専門外来:担当 近藤 栄治(産科婦人科)
  • もやもや病における医療費助成制度・・・・・専門窓口:医務課保険福祉掛
<予約方法>

紹介状をお持ちの方は、通常の予約方法でご予約可能ですので、以下をご覧ください。

紹介状をお持ちでない方は、以下からご予約ください。

もやもや病専門外来予約窓口
075-751-3729

8:30~17:15

医療費助成制度

もやもや病には、申請手続きをすれば、医療費の自己負担額を少なくできる制度(医療費助成制度)があります。これは、もやもや病が「指定難病」(治療が難しいため、国が患者さんの医療費の一部を補助する病気)とされているためです。このような指定難病は、もやもや病を含めて合計306疾患あります。「難病」といっても、もやもや病が治療法のない不治の病というわけではありません。しかし、治療後も長い間経過をみていく病気であることと、患者さんの数が少なく、国全体で原因や治療について調べていく必要があることから、このような制度が適応されています。
また、18才未満のもやもや病患者さんは「小児慢性特定疾病医療費制度」も適応されます。

●医療費助成制度を申請するには?

もやもや病と診断されたら、もやもや病専門外来医師または難病指定医の資格を持った主治医にご相談ください。京大病院の中にある保険福祉掛をご案内します。そこで、事務員が医療費助成制度の手続きについてご説明いたします。
保険福祉掛でのご相談の後、主治医が診断書(臨床調査個人票)を作成し、患者さんへお渡しします。必要な書類(診断書、申請書、保険証のコピー、住民票コピー等)をご準備いただいて、都道府県に提出します。都道府県の審査で認定されると、患者さんに特定医療費(指定難病)受給者証が交付され、医療費の補助が受けられるようになります。なお、特定医療費(指定難病)受給者証の期限は1年間なので、1年ごとに更新手続きが必要です。
保険福祉掛では、患者さんの年齢やお住まいに応じた申請方法をご案内いたします。もやもや病の医療費助成制度についての疑問がありましたら、もやもや病専門外来医師・主治医を通じて、お気軽に保険福祉掛までご相談ください。

情報発信・啓発資材

もやもや病支援センターでは市民公開講座や啓発資材の作成など、もやもや病に対する理解を深めていただくための
様々な機会を用意しております。ぜひご参加・アクセスしてみてください。

〇今後予定されているイベント:
『もやもや病 全国統一市民公開講座2024』(共催:厚労省 もやもや病研究班・もやの会)
▸ 日時:2024 年 3 月 16 日(金)14:00-16:30
▸ 形式: web 配信形式(会場開催はなし・後日オンデマンド予定)
▸ 参加費: 無料・事前申込制
詳しくは下記をご参照ください。
プログラム詳細
申し込みフォーム

●啓発資材:もやもや病を理解するための動画などを紹介しております。もやもや病理解促進や最新の情報取得の一助となれば幸いです。

〇啓発資材一覧こちらからダウンロードください
*掲載資材の改変はご遠慮願います

患者さん・ご家族向け情報発信 KUHP moya

KUHP moyaは、もやもや病に関する情報発信を行うために京大病院が設立したメールサービスです。病院ともやもや病の患者さんおよびご家族の方との顔が見える関係を目指して、もやもや病に関する情報発信をメールにて不定期に送信する予定です。

〇KUHP moya 詳細についてはこちらをご参考ください
KUHP moyaへの入会を希望される方は下記リンクからご登録ください
 なお、KUHP moyaは京大病院かかりつけ患者さんおよびそのご家族が対象となっております
KUHP moyaメールアドレス登録フォーム

KUHP-moyaの内容やご登録に関するお問い合わせはこちらまで:
 京都大学医学部附属病院 脳卒中療養支援センター : TEL 075-751-3013(平日9:00-17:00)

●ピアサポートのご案内

この度、京大病院では、学習面で困りごとをかかえるもやもや病のお子さん・家族を対象にした、ピアサポートと講演会を企画しました。
「ピア」とは英語で「仲間」という意味です。ピアサポートとは、同じような立場や課題をかかえる人がお互いに支え合う集まりのことです。
医療・教育の専門家が情報交換の場を提供したいと考えています。


もやもや病 ピアサポート in Kyoto 2024 (共催:もやの会・京大病院もやもや病支援センター)
▸ 日時:2024 年 3 月 23 日(土) 13:30-17:00
▸ 場所: 京都大学 医薬研究棟 藤多記念ホール
▸ 形式: 現地開催のみ
▸ 対象者:学習面で課題を抱えるもやもや病患児・家族
      就労面で課題を抱える就労世代もやもや病患者
▸ 参加費: 無料、事前申込制
詳しくはこちらから


★ご興味がおありの方々、是非ともご参加賜りますようお願いいたします★