デイサージャリー診療部 (DSU)


デイ・サージャリー診療部(Day Surgery Unit: DSU)は2000年1月より診療を開始した新しい部門です。京大病院DSUは現在のところ本邦の大学病院では唯一の「日帰り手術(day surgery or ambulatory surgery)」の専門施設です。麻酔科医はDSUで日帰り手術の麻酔周術期管理(anesthetic and perioperative management)を担当しています。日帰り手術は従来,入院でしか行われていなかった手術、例えば全身麻酔下で行われる手術、を外来化したものです。これまで各診療科外来で行われていた「外来処置」とは異なり手術室で手術を行います。近年欧米先進各国では日帰り手術件数は急激に増大しており、米国ではすでに全手術件数の80%が日帰り手術で行われています。日帰り手術は患者さんにとって「お手軽」ですが、医療提供側にとっては決して「お手軽」ではありません。患者さんにとって「お手軽」でQOL(quality of life)の高い医療を提供するために医療提供側には高度の医学知識・技量とシステムが要求されます。この日帰り手術システムの要は麻酔科医です。日帰り麻酔専門医(ambulatory anesthesiologist)には手術中の患者の安全を確保できる能力のみならず、外科医、看護婦、プライマリケア医、事務担当者などと協力して、術前・来院前から術後・帰宅後までを視野に入れた質の高い医療が遂行できる能力が求められます。入院手術では許容されるが日帰り手術では許容しがたい術後症状(術後痛、嘔気嘔吐など)を最低限にし、早い術後回復と社会復帰を達成する努力が必要です。DSUでは麻酔科指導医(日本麻酔科学会認定の麻酔科専門医資格をもった医師、麻酔科経験6年以上)のみが麻酔周術期管理を担当しています。現在のところ研修1年目の研修医がDSUで麻酔周術期管理を担当する機会はありません。本邦においても近い将来に日帰り手術件数が増大することは必然ですので、麻酔科研修プログラム2年目以降に日帰り麻酔研修を組み入れる予定です。

(副部長:白神 豪太郎)

日帰り麻酔の説明ページもご覧ください。患者さんを対象にしたページですが、さらに多くの情報・写真を掲載しています。