EBM推進部について

EBM推進部について

ご挨拶

臨床研究総合センターEBM推進部の機能と業務:アカデミア主導のEBM研究

2001年2月、京都大学でEBMを実践するために、必要な臨床データを登録・収集・解析し、他の研究機関との連携を図ることを目的として、「EBM共同研究センター」 (2007年5月EBM研究センターへ名称変更)が設立されました。それ以降、アカデミアが薬剤の製造販売承認後の臨床試験を主導し、また、疫学研究なども含めたユニークな研究活動を実践する組織として、数多くの成果を上げてきました。2013年4月には、臨床研究中核病院構想のもとに、京都大学の探索医療センター、治験管理センターおよびEBM研究センターが、新組織である京都大学臨床研総合センターに統合され、その中のEBM推進部としてその機能を継続しております。他の部門との連携を密にして、引き続き製造販売承認後の臨床試験を企画・運営して参ります。宜しくお願い申し上げます。

特定教授 上嶋 健治

さて、疾病の予防・診断及び治療方法の改善を目的とし、とくに人を対象として実施される医学研究は臨床研究と呼ばれており、中でも医薬品や医療機器の製造販売に関して薬事法上の承認を得るために行われる臨床試験のことを治験と言います。当部門では、治験以外の領域である製造販売承認後の臨床試験や疫学研究などを主たる研究領域としています。ここで、製造販売後の臨床試験の意義を考えてみますと、治験によって有効性と安全性が確認されて薬事承認された薬剤であっても、一旦市販されて様々な患者さんに使用されることで、治験では分からなかった副作用や思わぬ有効性などに遭遇することがあります。治療薬の真の有効性や安全性は、よくデザインされた製造販売承認後の臨床試験によって改めて検証されるべきであると考えています。さらに、アカデミアで市販後臨床試験を実施する意義は、まず、試験の公正性・科学性・倫理性の担保にあります。次に、興味深い優れたクリニカル・クエスチョンは企業にではなく、ベッドサイドにあると考えています。また、企業の興味からは離れた疫学的なコホート研究の実施も重要な視点であり、これらの領域の人材育成も教育機関としての責務の一つです。EBM推進部はこれらのミッションを実現するために、臨床現場で必要とされるエビデンスを確立するための臨床研究を数多く、立案・運営してきました。同時に、単に企業からのオファーを研究計画として実現するだけでなく、アカデミアからも積極的な提案を行うとともに様々な企画や交渉を行ってきました。さらには、社会健康医学系大学院と連携して「EBM研究概論」の講座を担当するなど、臨床研究に関する大学院教育にも関わり、大学院や学会などの種々のセミナーなどの運営など、人材育成にも貢献してきました。

EBM推進部では、これらの機能をさらに発展させるために、当部で実施する臨床試験は「医療政策や診療ガイドラインに影響を与える臨床研究の実施」をコンセプトに、1)質の高い研究者主導の大規模臨床試験、2)市販後薬の適応拡大を視野に入れた臨床試験、3)アカデミアに特徴的な問題解決のための疫学研究、4)社会健康医学系専攻との連携を強化し、OJT(On the Job Training)の場を提供する臨床試験、を実施していきたいと考えています。皆様方にはEBM推進部およびそれに関わる臨床試験へのご理解頂き、ご協力とご支援の程を是非とも宜しくお願い申し上げます。

京都大学医学部附属病院臨床研究総合センター
 EBM推進部
特定教授 上嶋 健治

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