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臨床試験についての説明(一般向け)

第Ⅰ-Ⅱ相臨床試験
「急性高度難聴症例に対する生体吸収性徐放ゲルを用いた
リコンビナント・ヒト・インスリン様細胞成長因子1内耳投与による
感音難聴治療の検討」

予定した25人の登録を完了しました。
今後の新規登録はありません。
ご協力ありがとうございました。

「どのような患者さんが、臨床試験の対象になるのでしょうか」

この臨床試験は、新しい難聴に対する治療法の効果と安全性を調べるために行うものです。新しく開発中の治療法ですから、患者さんにどの程度有効か、どの程度安全かということについては分かっていません。ただし、動物実験などでは、有効性が期待できることや安全性について確認されています。したがって、この試験を受けるかどうかは、十分に担当医師から説明を受けて頂いた上で決めていただくことになります。

 このような臨床試験の結果を十分に検討して、安全性が高く、効果があることが明らかとなれば、広く患者さんの治療に用いられることになりますが、現在は臨床試験を行う段階にありますので、希望された方すべてが、この試験に参加することができるわけではありません。臨床試験には守らなければならないルールが多くあるため、京大病院耳鼻科を受診していただいて、この臨床試験の参加を希望されても、お断りすることがあります。ですから、事前に以下の説明をお読み頂き、臨床試験の対象となる患者さんについて、ご理解の上、お問い合わせいただきますようお願い致します。

1)新しく開発中の治療法は、どのような病気に対する治療法なのですか?

聞こえが悪くなること、悪い状態を難聴といいますが、難聴はおおまかに2つの種類に大別されます。ひとつは、鼓膜や外耳道などに問題があり、音を感じ取る内耳まで音が伝わらない伝音難聴です。中耳炎や鼓膜がやぶれて起こる難聴などが含まれます。もうひとつは、音を感じ取るところである内耳、あるいは、さらに脳に近いところに問題がある感音難聴があります。
この臨床試験は、感音難聴に対する試験です。

2)すべての感音難聴が臨床試験の対象となるのですか?

いいえ。すべての感音難聴が対象となるわけではありません。この臨床試験では、急性高度難聴といって、急に片側の耳の聞こえが悪くなった患者さんが対象となります。ただし、悪くなってから、随分と日数が過ぎていると試験に参加することはできません。今回の臨床試験では、急に聞こえが悪くなってから30日未満の患者さんが対象となります。

3)30日未満に発症した急性高度難聴であれば、どんな人でも試験に参加できるのですか?

いいえ。突発性難聴など急に聞こえが悪くなる病気には、いくつかの治療法がすでにあります。いろいろある治療法の中で最も効果が分かっていて、広く用いられている治療法として、ステロイドの投与があります。点滴で投与されることもありますし、飲み薬として処方されることもあります。ステロイドの治療を行ったけれども、良くならなかった患者さんがこの試験の対象となります。

4)他にこの臨床試験に参加するための条件はあるのですか?

今回の臨床試験では、小児は対象としていません。開発中の新しい治療法ですので、自分の意志を明確にできる成人のみを対象としています。また、癌など悪性の疾患を治療中、もしくは最近まで治療していた方も参加できません。この臨床試験では4日間の入院と外来での経過観察が必要となります。したがって、京大病院耳鼻科に通院することができることが条件となります。

5)臨床試験では、どのような方法で手術を行うのですか?

インスリン様細胞成長因子1というお薬を投与します。音を感じるところである内耳に直接お薬を投与するために、まず鼓膜に麻酔をして、鼓膜に2ミリ程度の切開を行います。この部分から、非常に細い内視鏡を入れて、内耳との境界にある膜の上にお薬を浸したゼラチンでできたゲルを置きます。ゼラチンでできたゲルから、じわじわとお薬が内耳に入っていくという仕組みです。

「どのような患者さんが、臨床試験の対象になるのでしょうか」

下の表は、ご自身あるいはご家族がこの臨床試験の対象に当てはまるかどうかを調べるものです。いずれかに「いいえ」が含まれれば、臨床試験の対象には当てはまりません。

1) 耳鼻科にかかって、音を感じるところが悪い、神経からきている
難聴、感音難聴といわれた
はい いいえ
2) ある日突然に片側の耳の聞こえが悪くなった はい いいえ
3) 聞こえが悪くなってから、30日過ぎていない はい いいえ
4) ステロイドホルモン剤の治療を受けたが、良くならなかった はい いいえ
5) 年齢が20歳以上である はい いいえ
6) 病状や経過を書いた医療機関からの紹介状がある はい いいえ

すべて「はい」であっても、必ずしも臨床試験に参加していただけるわけではありません。詳細な問診、検査で試験の対象であるかをさらに確認し、試験に同意いただいた場合に参加できます。すべてが「はい」にあてはまる患者さんは、医療機関からの紹介状を持参の上、京大耳鼻科を受診していただきますようにお願い致します。

京都大学大学院医学研究科
耳鼻咽喉科・頭頸部外科
教授 伊藤壽一

お問い合わせ先:
Mail: 
FAX: 075-751-7225

※電話での対応は受け付けておりません。e-mailまたはFAXにてお願い致します。

 

最終更新: 2012年1月31日 23:05


2009年7月30日 13:16