3月3日 〜花かんざし〜
2008/3/3 木村俊哉
京都は盆地であるが、その山の高さは意外と低い。
夏の夜には山々は焔赤く彩られる。
吉田山の中腹に登ると、ひときわ目を引くのが舟形の彫り込まれた山である。
北西に見える。
京都の街は海には面していない。
海水浴と言えば、県境をまたいでお隣の大きな湖まで行くのが、常であるらしい。
春から秋にかけて、川沿いには人が賑わう床が開かれる。
街の中にある鴨川には船は通っていないが、歴史を遡れば交通の手段として随分と重
要な役割を果たしていたはずである。
この川を北へ北へと上っていくと、鞍馬、貴船あたりにたどり着くのだろうか。
内陸に船の名前の地名があるのは不思議な気もするが。
私が最初に赴任した土地も、京都同様、内陸の盆地であった。
かつては交通の要所であったらしく、名物の中の一つに、鯖ずしがあった。
遠く離れた地方にも、京都と同じ名前の付いた町がある。
離れればそれだけ、京への思いは深くなる、と誰かが言っていた。
最終更新: 2012年1月31日 23:05