京都大学医学部附属病院耳鼻咽喉科・頭顎部外科

トピックス

声帯溝症、声帯萎縮、声帯瘢痕に対する再生医療

1. 声帯溝症、萎縮、瘢痕とは?

これらの疾患は声帯粘膜が硬く変性して深刻な音声障害をきたすものです。

粘膜の組織変性が原因であり、現在有効な治療法はありません。

既存の治療では組織の変性をもとに戻すことができないからです。我々のこれまでの研究では、これらの疾患において声帯粘膜内のヒアルロン酸が減少し、過剰なコラーゲンの蓄積が確認されております。ヒアルロン酸は声帯が振動して声をだすのに必要不可欠な細胞外マトリックスです。これを回復しない限り治療は難しいわけです。

2. 新しい治療法:再生医療を用いたアプローチ

京都大学耳鼻咽喉科のグループでは、再生医療を用いた新しい治療法を研究して参りました。

再生医療では細胞、増殖因子、再生材料移植などを用いて組織の再生を図るもので、声帯粘膜再生に効果のあるいろいろな材料について研究しております。

その中で現在使用可能な方法として細胞増殖因子というお薬を用いた方法を紹介します。

線維芽細胞増殖因子による声帯粘膜再生治療

この薬剤はもともと皮膚の再生用として2001年から国内で認可をえて一般に使用されているものです。これが声帯粘膜の細胞に作用して、ヒアルロン酸を増加し、蓄積したコラーゲンを解消することを基礎実験、動物実験で確認しました。 その後、京都大学において声帯委縮患者を対象に臨床試験をおこない、この薬剤が声帯粘膜再生に有効なことをヒトでも確認しました。残念ながら、現在この薬剤の声帯への使用は国の認可がおりて

おらず、また臨床試験も終了しましたので、現在、京大で使用することはできません。

しかし、この治療法を希望されるかたには関連病院において使用できるようにしております。

お問い合せ

詳細をご希望のかたは京都大学耳鼻咽喉科 音声外来(担当医:平野 滋)、
もしくは金井病院耳鼻咽喉科ボイスクリニックまで受診ください。

連絡先

1. 京都大学耳鼻咽喉科・頭頸部外科 音声外来
外来日:毎週木曜 午前
外来連絡先:075-751-3731
2. 金井病院耳鼻咽喉科 ボイスクリニック
京都市伏見区淀木津町612-12
外来日:毎週水曜日 午後(予約制)
予約センター:075-631-1215
ホームページ:http://www.kanaihospital.jp/

最終更新:2016年7月6日 21:22

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