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代表的な疾患 GIST

  1. はじめに
  2. GISTの外科治療
  3. 再発・切除不能GISTの治療

はじめに

 一般に癌は消化管の粘膜から発生します。しかし消化管の粘膜ではなく粘膜下組織の間葉由来の腫瘍は、消化管間葉系腫瘍と総称されます。
 「Gastro-Intestinal Stromal Tumor」という英語名から医療関係者の間では略して『GIST(ギスト)』と呼ばれます。

 とくに消化管の蠕動運動のペースメーカーとして働く「Cajal」の介在細胞由来の腫瘍を狭義のGISTとしています。このページでは狭義のGISTについて解説します。
 GISTは蠕動のある消化管のどこにでも生じますが、部位別では胃(60-70%)、小腸(25-30%)、十二指腸(5%)、直腸(5%)、結腸(1%)、腸間膜となります。

 ただし、胃にできる悪性腫瘍の中でGISTの占める割合は1-3%とされますので、それほど多い病気ではありません。
 小腸のGISTは胃のGISTに比べて悪性度が高いとされています。 GISTの治療成績は図に示すように腫瘍のサイズと腫瘍内の細胞核の分裂数に大きく影響されます。
 このためサイズと核分裂数を合わせたGISTのリスク分類が提唱されています。

GISTの治療成績(国立がんセンター公表データ)

腫瘍サイズ 5年生存率 核分裂数 5年生存率
<5cm 97% <5/50HPF 95%
5-10cm 74% 5-10/50HPF 82%
10cm< 9% 10/50HPF< 35%
※顕微鏡400倍50視野=50HPF

GISTの腫瘍サイズと核分裂数に基づいた悪性度評価

リスク 腫瘍サイズ 核分裂数 10年間再発率
超低リスク <2cm <5/50HPF 0%程度
低リスク 2-5cm <5/50HPF 2%程度
中リスク 5-10cm <5/50HPF 10-20%程度
<5cm 6-10/50HPF
高リスク 関係なし 5/50HPF< 50%程度
10cm< 関係なし  
5dm< 5/50HPF<  

 ただし、GISTは粘膜下腫瘍で、内視鏡などで腫瘍細胞を採取するためには「EUS-FNAB」という特殊な手技が必要です。
 多くの場合は核分裂数は切除した標本でしか評価できません。このため私たちの施設では主に腫瘍サイズから手術適応を評価しています。

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