食欲と脂肪蓄積の制御と破綻の分子基盤の解明【平成22年度 新学術領域研究(研究領域提案型)】

公募研究領域

【平成25年度・平成26年度 公募研究】

平成24年度 秋に、平成25年度・平成26年度 2年間の公募研究(本学術領域の4-5年目に相当)の公募が行われ、以下28件が採択になりました。 
なお、最終年度平成26年度の募集はございません。(当領域研究は平成22年度~平成26年度の5年間の研究)
研究課題名 脂肪酸伸長酵素Elovl6欠損マウスにおけるショ糖嗜好性亢進機序の解明
研究代表者 島野 仁・筑波大学・医学医療系・教授
研究概要 我々は、脂肪酸伸長酵素Elovl6欠損マウスはショ糖嗜好性が亢進することを見出した。本研究では、このショ糖嗜好性亢進の分子機序を解析し、肥満を誘導する嗜好性に基づいた摂食亢進や、ストレスに起因した摂食障害の分子基盤の解明を目指す。
研究課題名 脂肪蓄積・分解を制御する新規鍵分子の同定
研究代表者 泉 哲郎・群馬大学・生体調節研究所・教授
研究概要 I型TGFb受容体ファミリーに属するALK7は、高栄養状態で活性化し、脂肪細胞分化の主要転写因子PPARγ、C/EBPα活性を抑制し、余分のエネルギー源を脂肪として蓄積させる。本研究では、ALK7リガンドを特定し、その発現細胞や遺伝子発現調節機構を解明する。
研究課題名 転写抑制因子 Bcl11bによる脂肪細胞分化・脂肪蓄積の制御機構の解析
研究代表者 井上 順・東京大学大学院・農学生命科学研究科・准教授
研究概要 Bcl11b遺伝子の脂肪細胞分化・脂肪蓄積における機能を明らかにし、脂肪蓄積と食欲の新たな関係を探ることを目的とする。さらに、肥満やⅡ型糖尿病モデルマウスを用いて、生活習慣病発症とBcl11b遺 伝子との関連に着目し、その機能を解析する。
研究課題名 脂肪蓄積を制御する新規エピゲノム制御機構の解明
研究代表者 稲垣 毅・先端科学技術研究センター・特任准教授
研究概要 エピゲノムによる脂肪蓄積や糖脂質代謝制御に注目して、ヒストン脱メチル化酵素であるFbxl10が個体レベルにおけるエネルギー代謝制御に関わる可能性について検討する。その結果、脂肪蓄積、糖脂質代謝を制御する新たなエピゲノム制御機構を提示することを目指す。
研究課題名 脳由来神経栄養因子による摂食脂肪蓄積制御機構の解明 
研究代表者 南野 徹・新潟大学大学院・医歯学総合研究科・教授
研究概要 脳由来栄養因子は摂食制御に関与する中枢性分子として知られている。本研究では、様々な遺伝子改変マウスを用いて、末梢の脳由来栄養因子が、どのように摂食や代謝・脂肪蓄積制御に関与しているかを明らかにし、今後の治療標的となりうるかについて検証する。
研究課題名 食餌同調性概日ペースメーカーによる食欲・行動・末梢臓器機能の調節
研究代表者 三枝理博・金沢大学大学院・医療保健研究域医学系・准教授
研究概要 毎日の摂食のタイミングに合わせて食欲や様々な行動、生理機能を制御する体内時計「食餌同調性概日ペースメーカー」が存在する。本研究では、その神経基盤の解明を進めると共に、食餌同調性概日ペースメーカーによる末梢臓器機能の調節様式を明らかにする。
研究課題名 中枢神経による肝脂肪蓄積調節と肥満による障害メカニズムの解明
研究代表者 井上 啓・金沢大学 医薬保健研究域附属 脳・肝インターフェイスメディシン研究センター・教授
研究概要 代表者は、中枢神経作用により肝脂肪合成系が抑制されることを見出している。本研究課題では、中枢神経作用による肝脂肪合成抑制の生理的重要性と作用メカニズムの解明、肥満/インスリン抵抗性での肝脂肪合成増加における役割解明を目的とする。
研究課題名 脂肪蓄積制御におけるUBXD8機能の解明
研究代表者 藤本豊士・名古屋大学大学院・医学系研究科・教授
研究概要 ApoBの細胞内分解に関わる脂肪滴局在蛋白質UBXD8について、ノックアウトマウスを作製し、おもに肝細胞における脂質合成・分解、脂肪蓄積制御における機能を検索する。またUBXD8の機能場となる脂肪滴・小胞体接合の性質を明らかにする。
研究課題名 ノックイン細胞を用いたヒト脂肪細胞分化系の構築
研究代表者 藤倉純二・京都大学大学院・医学研究科・助教
研究概要 ヒトiPS細胞から脂肪細胞への分化過程を詳細に検討するために、各種分化マーカーの発現を蛍光により追跡できるノックインヒトiPS細胞を樹立する。この細胞を用いて脂肪細胞への分化メカニズムを解明すると共に、脂肪細胞機能の病態生理に迫りたい。
研究課題名 脂肪細胞特異的KOマウスを用いたアドレノメデュリンの病態生理的意義の解明
研究代表者 錦見俊雄・京都大学大学院・医学研究科・非常勤講師
研究概要 循環ペプチドアドレノメデュリン(以下AM)は最近の研究で脂肪組織において高発現し、脂肪分解などの作用を有する事が判明したが、生体内での役割は不明である。本申請研究では脂肪細胞に特異的なAM KOマウスを作成し、生体内での意義を検討する。
研究課題名 グレリン細胞性状・機能の解析
研究代表者 岩倉 浩・京都大学大学院・医学研究科・准教授
研究概要 独自に樹立したグレリン分泌細胞株MGN3-1細胞の遺伝子発現プロファイル解析を通じて、グレリンの細胞性状、特にグレリン生合成、分泌調節機構において重要な役割を果たす遺伝子の同定を行い、グレリンの病態生理学的意義のさらなる解明を目指す。
研究課題名 脂肪蓄積を制御する膜タンパク質と可溶性分泌型のアディポサイトカインとしての意義
研究代表者 和田 淳・岡山大学大学院・医歯薬学総合研究科・准教授
研究概要 肥満ラットの内臓脂肪組織より1型膜タンパクであるACAM (Adipocyte adhesion molecule)とGpnmb/OA (Osteoactivin)を同定した。これらの可溶性分泌型細胞外ドメイン蛋白がアディポサイトカインとして機能していることを証明し、脂肪蓄積における意義を検討する。
研究課題名 視床下部で発見した新規遺伝子は脂肪蓄積の負のメディエーターか?
研究代表者 浮穴和義・広島大学・総合科学研究科・准教授
研究概要 哺乳類の視床下部において様々なエネルギー代謝状態でmRNA発現量が変動する新規神経ペプチドの前駆体と思われる遺伝子を見出している。本遺伝子が脂肪蓄積の制御に関わっている可能性を検討し、新規ペプチドが新しい脳内メディエーターであることを証明する。
研究課題名 食欲・脂肪代謝調節に関係する新規生理活性ペプチドの探索   
研究代表者 井田隆徳・宮崎大学・IR推進機構・IRO特任助教
研究概要 本研究では、食欲調節・脂肪代謝に関与するホ乳類新規生理活性ペプチドを発見することを目的とする。そのために様々なアッセイ法の構築、加えて通常では入手困難な臓器を大量にサンプリングして探索を行う。
研究課題名 脂肪滴蓄積制御におけるグアニリン/GC-C発現マクロファージの役割 
研究代表者 伊達 紫・宮崎大学・フロンティア科学実験総合センター・教授
研究概要 高脂肪食耐性を示すマクロファージ特異的グアニリン/GC-Cダブルトランスジェニックラットを用いて、脂肪蓄積制御に機能するマクロファージと脂肪細胞とのクロストークに関連する分子機構を明らかにし、マクロファージの産生する液性因子を同定する。
研究課題名 肝臓の脂肪蓄積のエピジェネティクス制御の解析 
研究代表者 亀井康富・京都府立大学・生命環境科学研究科・教授
研究概要 本研究は、肝臓におけるde novo脂肪合成のエピジェネティクス制御の分子機構の解明を目指す。新生仔期にプロモーター領域のDNAメチル化により遺伝子発現が変動する肝脂肪合成関連遺伝子を同定し、成獣期に発症する肥満や脂肪肝との関連を検討する。
研究課題名 視床下部弓状核ニューロンのDNAメチル化を介した摂食・代謝調節と肥満
研究代表者 河野大輔・群馬大学・先端科学研究指導者育成ユニット・助教
研究概要 肥満の発症には遺伝的要因に加え、環境要因が関与している。特に、近年の肥満の増加の背景には環境要因があると考えられている。 本研究では、視床下部摂食・代謝中枢のエピジェネティクスに焦点を当て、その生理的役割や肥満との関わりを明らかにする。
研究課題名 オレキシン神経回路のヒストン脱アセチル化酵素を介した摂食行動制御の解明 
研究代表者 船戸弘正・東邦大学・医学部・准教授(筑波大学国際統合睡眠医科学研究機構・客員教授 兼任)
研究概要 オレキシン神経に代表される神経ペプチドやモノアミン産生神経は、環境要因が摂食行動や体重制御に影響を与えるインターフェースとなっている。それの神経群におけるヒストン脱アセチル化酵素を介した摂食行動、体重制御機構、耐糖能制御機構を解明する。
研究課題名 モデルマウスを用いた新規摂食・脂肪蓄積調節遺伝子の機能解明
研究代表者 高田豊行・国立遺伝学研究所・助教
研究概要 遺伝的多様性を利用したマウス交配系統群から過食・肥満を起こす系統を発見し、順遺伝学的手法によりこの表現型に関わる可能性の高い遺伝子を同定した。本研究では、この候補遺伝子が、摂食・脂肪蓄積調節にどのように関与するかを明らかにする。
研究課題名 TNF-α産生から見た白色脂肪組織炎症反応における中枢性制御機構とその異常
研究代表者 岡本士毅・自然科学研究機構 生理学研究所・助教
研究概要 肥満によって増加する脂肪組織の炎症は、他臓器の糖・脂質代謝に影響を及ぼすが、中枢神経性調節との関与は解明されていない。脂肪組織内マクロファージのTNF-α産生に及ぼす中枢神経—交感神経の調節作用とその細胞内シグナル伝達機構を明らかにする。
研究課題名 転写制御因子CITED2による脂肪細胞分化・脂肪蓄積の制御機構の解明 
研究代表者 松本道宏・独立行政法人国立国際医療研究センター研究所・部長
研究概要 CITED2はインスリン感受性制御に重要なPPARγと相互作用することが知られている。本研究では、遺伝子改変マウスなどを用いて、脂肪細胞におけるCITED2の脂肪蓄積制御への関与を明らかにし、代謝性疾患の治療標的としての可能性を検証する。
研究課題名 新しいモデル動物を用いたNASH発症の分子機構の解明 
研究代表者 菅波孝祥・東京医科歯科大学大学院・医歯学総合研究科・特任教授
研究概要 NASHは、肥満に伴う肝異所性脂肪の蓄積から肝硬変や肝癌へ進展する病態として注目されている。本研究では、申請者らが独自に確立した新しい動物モデルを用いて、慢性炎症と臓器間クロストークの観点より、NASH発症の分子機構の解明を目指す。
研究課題名 自然免疫シグナル分子による摂食反応・肥満制御機構の解明
研究代表者 長井良憲・富山大学・医学薬学研究部・客員准教授
研究概要 中枢神経系や代謝臓器における免疫異常や慢性炎症が摂食や脂肪蓄積に影響を及ぼすことが知られている。本研究では、Toll-like receptorのシグナル伝達分子に着目し、自然免疫シグナルが摂食及び脂肪蓄積を調節する分子機構の解明を目指す。
研究課題名 ニューロメジンU関連ペプチドの脳内報酬系に関わる食欲制御機構の解明
研究代表者 花田礼子・京都大学大学院・医学研究科・准教授
研究概要 食欲制御機構においては最近「エネルギー恒常性調節機構」に加え「脳内報酬系」の関与が注目されている。本研究ではニューロメジンU関連ペプチドに関して「脳内報酬系」という新たな側面から生理機能を解明し、その生理機能破綻時の病態的意義を検討する。
研究課題名 末梢性シグナル分子による運動制御機構の解明
研究代表者 阪上 浩・徳島大学大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部・准教授
研究概要 アディポサイトカインなどの末梢性シグナル分子の運動習慣形成における生理学的意義を明らかにする。さらに運動と摂食、エネルギー代謝の制御機構におけるクロストークを検討することによって、生活習慣病発症における運動習慣形成の意義を明らかする。
研究課題名 Hippo経路による代謝、肥満、食欲制御
研究代表者 西尾美希・九州大学・生体防御医学研究所・助教
研究概要 Hippo経路は、細胞周囲環境を感知して細胞増殖・分化や器官サイズを制御する新たな経路として注目されてきている。本研究では遺伝子改変マウスを用いて、Hippo 経路の糖・脂質代謝、肥満、食欲制御に対す る作用やその分子機構を解明する。
研究課題名 慢性炎症の病態形成におけるレプチンの役割解明              
研究代表者 中島 淳・横浜市立大学附属病院・分子消化管内科学・教授
研究概要 肥満者はレプチン抵抗性状態にあり高レプチン血症を呈することが知られている。このレプチンが、肥満者における全身臓器での慢性炎症にどう関与するかについて解析する。また、肝内脂肪毒性・インスリン抵抗性・動脈硬化とレプチンの関連を検討する。
研究課題名 脂肪蓄積を担う脂肪幹細胞の動態解析とマイオスタチンによる脂肪組織・骨格筋相互作用
研究代表者 土田邦博・藤田保健衛生大学・総合医科学研究所・教授
研究概要 異所性脂肪蓄積を担う脂肪前駆細胞の性質をアレイ解析やパスウェイ解析で明らかし、新たな治療標的を探索する。マイオスタチン阻害による脂肪蓄積抑制モデルを用いて、骨格筋を軸とした脂肪組織や骨組織との組織間相互作用を詳細に解析する。

【平成23年度・平成24年度 公募研究】

平成22年度 秋に、平成23年度・平成24年度 2年間の公募研究(本学術領域の2-3年目に相当)の公募が行われ、以下28件が採択になりました。
研究課題名 肥満が組織内コエンザイムAプールに及ばす影響
研究代表者 長南 茂・茨城大学・農学部・准教授
研究概要 コエンザイムA(CoA)は細胞内で炭素のキャリアとして機能しており,脂肪酸の合成,分解,そしてその代謝調節に密接に関係する補酵素である.本研究では,肥満ラットの組織内CoAプールの動態を解析し,脂肪蓄積とCoAプールの関係を明らかにする。
研究課題名 肝臓と食欲をつなぐ肝臓特異的発現転写因子CREBHと分泌ホルモンFGF21
研究代表者 中川 嘉・筑波大学・人間総合科学研究科・講師
研究概要 転写因子CREBHにより肝臓で合成される生活習慣病改善因子FGF21をはじめとするホルモンが肝臓を起点とした組織間連関を通し、食欲調節と脂質代謝を結びつける個体の代謝全体を調節する新たな機構を明らかにする。
研究課題名 中枢・末梢組織の脳由来神経栄養因子による摂食脂肪蓄積制御機構の解明
研究代表者 南野 徹・千葉大学大学院・医学研究院・講師
研究概要 脳由来栄養因子は摂食制御に関与する中枢性分子として知られている。本研究では、様々な遺伝子改変マウスを用いて、末梢の脳由来栄養因子が、どのように摂食や代謝・脂肪蓄積制御に関与しているかを明らかにし、今後の治療標的となりうるかについて検証する。
研究課題名 新規ジンクフィンガー型転写抑制因子による脂肪細胞分化・脂肪蓄積の制御機構の解析
研究代表者 井上 順・東京大学・農学生命科・講師
研究概要 Bcl11b遺伝子の脂肪細胞分化・脂肪蓄積における機能を明らかにし、脂肪蓄積と食欲の新たな関係を探ることを目的とする。さらに、肥満やⅡ型糖尿病モデルマウスを用いて、生活習慣病発症とBcl11b遺伝子との関連に着目し、その機能を解析する。
研究課題名 肝臓の脂肪蓄積のエピジェネティクス制御の解析
研究代表者 亀井康富・東京医科歯科大学・難治疾患研究所・寄附研究部門・教授
研究概要 本研究は、肝臓におけるde novo脂肪合成のエピジェネティクス制御の分子機構の解明を目指す。新生仔期にプロモーター領域のDNAメチル化により遺伝子発現が変動する肝脂肪合成関連遺伝子を同定し、成獣期に発症する肥満や脂肪肝との関連を検討する。
研究課題名 肥満での肝脂肪蓄積調節異常における自律神経の役割
研究代表者 井上 啓・医薬保健研究域附属 脳・肝インターフェイスメディシン研究センター・教授
研究概要 中枢神経・自律神経が、肝糖代謝を調節することは知られているが、肝脂肪代謝への作用は解明されていない。本課題では、中枢神経・自律神経作用による肝脂肪代謝制御を解明する。また、自律神経の肝臓エフェクター候補であるクッパー細胞の役割を解明する。
研究課題名 グレリン細胞内遺伝子発現プロファイルの解析
研究代表者 岩倉 浩・京都大学・医学研究科・准教授
研究概要 新規に樹立したグレリン分泌細胞株MGN3-1細胞の細胞内遺伝子プロファイルを同定することで、グレリン細胞における各種入力の情報処理経路を解明し、食欲および脂肪蓄積の制御におけるグレリンの生理的意義をより明らかにすることを目指す。
研究課題名 アドレノメデュリンの脂肪組織における病態生理学的意義の解明
研究代表者 錦見俊雄・京都大学・医学研究科・准教授
研究概要 循環ペプチドであるアドレノメデュリン(AM)は、脂肪組織においても高発現する。本研究では、内蔵脂肪組織におけるAMの糖代謝•脂質代謝の意義、脂肪由来のAMの血管•リンパ管新生作用、慢性炎症のドレナージにおけるAMの新しい意義、などを検討する。
研究課題名 概日NAD+代謝制御の破綻による肥満発症メカニズムの解明
研究代表者 中畑泰和・奈良先端技術大学大学院・バイオサイエンス研究科・助教
研究概要 脂肪蓄積制御に対する概日変動するNampt/visfatin/pbefおよびNAD+量の意義を明らかにするため、NAD+生合成経路の律速酵素であるNamptを全身性もしくは脂肪細胞特異的に発現するトランスジェニックマウスを作製・解析する。
研究課題名 脂肪蓄積を制御する膜蛋白同定とその可溶性分泌型のアディポサイトカインとしての意義
研究代表者 和田 淳・岡山大学大学院・医師薬学総合研究科・准教授
研究概要 白色脂肪細胞に発現し、脂肪蓄積を制御する膜蛋白を同定する。さらにその可溶性分泌型細胞外ドメイン蛋白のアディポサイトカインとしての意義を検討する。ACAM (Adipocyte adhesion molecule)などの候補分子を重点的に検討している。
研究課題名 肥満における新規摂食調節関連遺伝子の機能解明
研究代表者 浮穴和義・広島大学・総合科学研究科・准教授
研究概要 哺乳類の視床下部において様々なエネルギー代謝状態でmRNA発現量が変動する新規遺伝子を見出している。本研究では、脂肪蓄積のキー分子であるレプチンによる新規遺伝子の発現調節機構を解明する。併せて既知の摂食調節因子との関係についても明らかにする。
研究課題名 摂食に関与するオーファン受容体/オーファンペプチドの新規システム探索
研究代表者 斉藤祐見子・広島大学大学院・総合科学研究科・教授
研究概要 摂食調節への関与を裏付ける証拠がありながらも「受容体-内在性リガンド」の組み合わせが未解明のシステムを標的とする。多様な材料を駆使することにより方法論の開発を行い、中枢性摂食や脂肪蓄積における新しいシグナル伝達機構を見出すことを目指す。
研究課題名 生体リズムが中枢性代謝調節に与える影響と異所性脂肪蓄積の関連   
研究代表者 志内哲也・徳島大学大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部総合生理学分野・講師
研究概要 中枢性代謝(摂食)調節作用と骨格筋を中心とした末梢組織における生体リズムの位相変化との連関について調べるとともに、それに伴う糖・脂質代謝への影響と骨格筋への異所性脂肪蓄積作用の制御機構について研究し、その生理的意義の解明を目指す。
研究課題名 核小体因子SIRT7による脂質蓄積制御機構の解明 
研究代表者 山縣和也・熊本大学大学院・生命科学研究部・教授
研究概要 Sirtuinは進化的に保存されたNAD依存性デアセチラーゼであり、哺乳類においては7種類のファミリー蛋白質(SIRT1-7)が存在している。本研究ではSIRT7による脂質代謝制御ならびに肝臓における脂肪蓄積制御の分子機構を明らかにする。
研究課題名 肥満制御に機能する腸間膜生理活性ペプチドの役割 
研究代表者 伊達 紫・宮崎大学・フロンティア科学実験総合センター・教授
研究概要 高脂肪食を摂取しても肥満を呈さない高脂肪食耐性ラット(DRラット)の腸間膜マクロファージで特異的に発現している生理活性ペプチドの機能を解析し、脂肪蓄積に作用する新たなメカニズムの提示と、肥満の予防・治療へつながる標的分子の同定を目的とする。
研究課題名 末梢オキシトシンによる摂食・代謝調節神経経路の解明と肥満治療応用基盤の確立
研究代表者 前島裕子・自治医科大学・医学部・助教
研究概要 オキシトシンは射乳、分娩ホルモンとして知られてきたが、近年摂食・代謝調節機能を持つことが明らかになった。本研究はオキシトシンの摂食・代謝調節機構の解明とオキシトシンを用いた抗肥満治療応用基盤の確立を目指す。
研究課題名 新規消化管ホルモンIBCAPによる食欲・肥満および病態生理学的意義の検討
研究代表者 豊島秀男・埼玉医科大学・医学部ゲノム医学研究センター・客員准教授
研究概要 我々は新規消化管ホルモンIBCAPを発見し解析を進めており、これまでにインスリン分泌促進能と膵β細胞増加作用を有することを明らかにしてきた。本研究ではさらに食欲・肥満への関与を検討し、臨床応用を視野に入れた生理的意義の解明を目指す。
研究課題名 新奇ストレス環境における摂食抑制とケモカインシグナル
研究代表者 種子島幸祐・(財)東京医学研究機構・生体分野先端研究分野・研究員
研究概要 ケモカインCXCL14のノックアウトマウス (CXCL14-KO) は新奇ストレス環境下において、著しい摂食抑制を示す。本研究では、CXCL14-KOの新奇ストレス応答をモデルに、ストレスが摂食行動を変調させる分子メカニズムの解明に貢献したい。
研究課題名 細胞内エネルギーセンサー分子による食欲、エネルギー代謝調節機構の解明
研究代表者 北村忠弘・群馬大学・生体調節研究所・教授
研究概要 視床下部特異的遺伝子改変マウスの作製とアデノウイルスの視床下部投与により、FoxO1、Sirt1、ChREBPといった分子が摂食、及び全身のエネルギー代謝調節にどのような役割を果たしているかをin vivoの系で解明する。
研究課題名 新しい非アルコール性脂肪性肝炎モデルを用いた異所性脂肪蓄積の分子機構の解明 
研究代表者 菅波孝祥・東京医科歯科大学・難治疾患研究所・准教授
研究概要 非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)は、肥満に伴う異所性脂肪の蓄積から肝硬変や肝癌へ進展する病態として注目されている。本研究では、新しいNASHモデルを用いて、異所性脂肪蓄積の分子機構とその病態生理的意義を慢性炎症の観点から検討する。
研究課題名 アルファアレスチンによる絶食応答・脂肪蓄積制御
研究代表者 増谷 弘・京都大学・ウイルス研究所・准教授
研究概要 αアレスチンファミリーに属する転写調節分子TBP-2/ Txnipは、絶食応答に必須であり、脂肪蓄積時の糖代謝制御に重要である。脂肪蓄積によるTBP-2の発現調節、TBP-2による糖代謝調節機構の解析により、脂肪蓄積時の糖代謝制御異常の分子機構の新たな側面からの解明を目指す。
研究課題名 iPS細胞を用いた脂肪萎縮症の脂肪萎縮と異所性脂肪蓄積の病因・病態の解明
研究代表者 野口倫生・京都大学大学院・医学研究科・医員
研究概要 申請者らはヒトiPS細胞から脂肪細胞の分化誘導に成功した。本研究ではこの分化誘導システムを基盤とし、脂肪萎縮症iPS細胞を用いて脂肪萎縮症の脂肪萎縮の病因・病態の解明と脂肪移植による異所性脂肪蓄積の病態改善およびその分子機構の解明を目指す。
研究課題名 脂肪細胞由来因子レプチンのエネルギー代謝調節作用における分子メカニズムの解明
研究代表者 海老原健・京都大学大学院・医学研究科・准教授
研究概要 レプチンの代謝改善メカニズムについては不明な点が多い。レプチンの骨格筋AMPK活性化作用が報告されているが、本研究ではレプチンの肝臓AMPK活性化作用とその病態生理的意義を検討し、レプチン−AMPK系を標的とした新しい治療戦略の確立を目指す。
研究課題名 脂肪蓄積の分子基盤における脂肪細胞アポトーシス制御機構の解明
研究代表者 阪上 浩・徳島大学大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部代謝栄養学分野・准教授
研究概要 脂肪細胞の肥大化→脂肪細胞アポトーシスの誘導→マクロファージによる脂肪細胞の処理」過程における脂肪細胞死の制御機構を明らかとし、増殖・分化と細胞死のバランスによる脂肪蓄積制御の分子基盤ついて統合的な理解に達することを目的とする。
研究課題名 幼若期ストレスによる食欲制御メカニズムの破綻
研究代表者 高柳友紀・自治医科大学・医学部・講師
研究概要 幼若期の経験は、将来の摂食行動・食嗜好性に影響を及ぼすことが知られている。そのメカニズムを解明するため、幼若期のストレス経験によって変容する神経基盤について、遺伝子改変動物の利用をはじめ多彩な手法を用いて明らかにする。
研究課題名 オレキシン神経による摂食行動および体重制御の統合的研究 
研究代表者 船戸弘正・東邦大学・医学部・准教授
研究概要 オレキシン神経に注目し、睡眠・運動・気分との関連の中で摂食行動や体重制御の脳内機構を解明する。
研究課題名 異所性脂肪蓄積機構とマイオスタチンによる脂肪細胞肥大化制御機構の解明
研究代表者 土田邦博・藤田保健衛生大学・総合医科学研究所・教授
研究概要 モデル動物と質量分析計解析等を駆使して、マイオカインやアデイポカインのシグナル制御による異所性脂肪蓄積と代謝調節に関する研究を行なう。さらに、微量幹細胞の単離、細胞移植等の手法を用いてヒト脂肪前駆細胞の詳細な動態解析を推進させる。
研究課題名 摂食障害とストレス                               
研究代表者 千田 大・埼玉医科大学・医学部・客員講師
研究概要 摂食は、視床下部によって制御される恒常性に基づく摂食と精神や思考、情緒の制御に関わる前頭葉の神経回路によって制御される嗜好性に基づく摂食に分けられる。摂食障害は、ストレスを背景とした後者の異常による。本研究では、ストレス軸の異常を示すMC2RKOマウスを用いて、ストレスの摂食に及ぼす影響について解明する。
Copyright ©2010 2010 新学術領域研究「食欲と脂肪蓄積の制御と破綻の分子基盤の解明」 All Rights Reserved.