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教授ごあいさつ

京都大学大学院 医学研究科 発達小児科学 教授 滝田 順子 [Junko Takita]
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 2018年7月に当教室の教室主任として赴任いたしました。京都大学小児科は1903年に開設されて以来115年の歴史をもつ伝統ある教室で、これまでに世界で活躍する優秀な研究者、臨床家を多数輩出しております。このような伝統ある教室で仕事をする機会を与えていただいて、大変光栄に思っております。前任教授の平家俊男先生に次いで、私で10代目になりますが、長い京都大学小児科の歴史の中で女性教授は初めてですので、伝統の中にもリベラルが共存する大変すばらしい環境に置いていていただいたことと、深く感謝しております。微力ながら尽力する所存です。

 当教室は、従来から血液腫瘍、免疫・アレルギー、新生児、循環器、神経、内分泌、代謝、心理、遺伝などの専門性の高い医療を幅広くかつ、きめ細やかに実践しています。他科とも連携しながら、小児がんや免疫不全症に対する集学的治療、極低出生体重児や先天性心疾患に対する集中治療および難治性てんかんに対する外科治療など、大学病院としての特殊性の高い治療を自施設内で完結して行うことが可能です。最も重要なことは、私どもは各専門チームの連携を大切にしつつ、子どもを一人のひと(人間)としてとらえる全人的な医療をモットーとしている点です。そのために、最先端の高度医療に加えて、こころまで診る”やさしい医療”の実践を心がけ、日々、努力を重ねております。

 基礎研究の成果を臨床医学へ橋渡しをするトランスレーショナルリサーチを発展させ、より高度で良質な医療を提供することが、臨床学教室の重要な使命の一つと考えております。そのために多彩な小児疾患に対して、ゲノム・エピゲノム解析といった一連のオミックス解析を展開し、病態解明と新規治療法の開発に取り組んでおります。またiPS細胞基盤技術を用いて、様々な先天性疾患の病態理解ならびに再生医療の基盤構築も目指しております。多くの先天性疾患は、個体形成の過程において重要な役割を担う遺伝子の機能破綻によって生じていることが知られています。従って、これらの研究は、生命現象を理解する上でも非常に重要な位置づけであり、私どもは小児科学の発展のみならず幅広い生命科学の発展に寄与することを目指しております。

 医学の発展のためには研究と臨床のどちらか一方のみではなく、双方向性の作用が重要と考えます。そのため、研究と臨床を両輪で進めるPhysician scientistsの育成に力を注ぎたいと思います。そして、当教室から小児科のあらゆる分野をリードする次世代のリーダーを数多く輩出することを目標に尽力いたします。この目標を達成するためには、若い先生のみなぎるパワーが必要です。ぜひ、多くの若手医師の入局をお待ちしています。

 現在、医学部に進学する女子学生が増加の一途をたどっており、また、小児科専門医を受験する医師の約40%が女性医師です。当院では院内保育室に加えて病児保育室も完備されております。これらの機能をフルに活用しつつ柔軟性のある連携体制を構築して、一人でも多くの女性医師のキャリアアップを支援してゆきたいと思っております。

 すべての子どもたちの健康と幸せを守るために、質の高い診療、研究、教育を実践するフロントランナーとしてお役に立ち続けたいと願っております。

小児科医を目指す若手医師へ

 自分の意思をうまく表現できない子どもは、病気やけがによって体が痛いときや辛いときは、泣いたり、しかめっ面になったりします。そして、治療によって痛みや辛さをとってあげると、とたんに笑顔になります。つまり私たち小児科医の仕事は、“子どもの笑顔を増やす仕事”と言えます。その笑顔により大きな喜びをもらうことができる、小児科はとてもやりがいのある仕事です。

 また、専門性の高い疾患であっても成長と発達の過程にある子どもを診療するためには総合力が必要です。小児科では専門分野を深く学ぶと同時に包括的、全人的な医療を実践して幅広い知識や技能を習得できる醍醐味があります。

 組織のために人があるのではなく、人のために組織があるものと思っています。当教室は医局員の多様性を大事にして、思いやりをもって大切に人を育てます。そして、医局員一人一人がモチベーションをもって楽しく仕事ができるような環境づくりを目指します。ぜひ、未来の子どもたちのために一緒に汗をかきませんか。

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