臨床病態検査学 着任の挨拶

 2019年6月に京都大学大学院 臨床病態検査学の教授、および京都大学医学部附属病院 検査部・感染制御部の部長を拝命いたしました。着任を機に、臨床病態検査学教室は輸血医学講座と統合し、臨床微生物分野、生理分野、輸血・細胞治療分野の教員で構成されることになりました。
前任の一山智先生は国公立大学感染対策協議会の会長を歴任され、本邦における院内感染対策ならびに臨床微生物分野の草分け的な存在です。その流れを汲み、臨床微生物分野のスタッフは、薬剤耐性菌や難治性感染症の原因微生物に関する研究を行いながら、京大病院での感染症診療や院内感染対策に従事しております。今後もさらに国内外の研究チームとも連携し、感染症学・臨床微生物学の発展のために励んでまいります。

 また、生理分野は神経内科学講座、循環器内科学講座の先生方のお力により、脳波を用いた神経疾患の臨床研究や分子生物学的な手法を用いた心疾患の研究をおこなっております。血液・生化学・免疫分野は、多くの人材を輩出してまいりました。今後も引き続き他分野との連携も行いつつ、病院検査部も一丸となって検査技術の開発に努めます。最後に、新しく統合された輸血・細胞治療分野では、細胞療法センター(Center for Research and Application of Cellular Therapy : C-RACT)を京大病院の中央診療センターとして立ち上げ、ますます発展していくと期待される細胞療法を、基礎ならびに臨床の両面からサポートしてまいります所存です。

 世に求められる研究の形はさまざまですが、当教室の担う役割として、基礎研究を臨床現場に展開し、先進医療を広く、大きく支えることができるような研究を行うことであると考えております。

臨床病態検査学 教授 長尾 美紀