
●科長
糖尿病や内分泌疾患、肥満症、脂質異常症、サルコペニアなどの栄養代謝疾患に対して、最新のエビデンスに基づく個別化医療を提供しています。特に「糖尿病地域連携パス」や「糖尿病性腎症重症化予防プログラム」などを通して、地域における糖尿病対策に積極的に貢献するとともに、膵島移植やインスリンポンプ療法といった先進医療の提供にも取り組んでいます。
●主な対象疾患
糖尿病・低血糖症、難治性高血圧症・視床下部/下垂体疾患・甲状腺疾患・副腎疾患・性腺機能低下症・副甲状腺疾患/骨代謝異常(骨粗しょう症含む)、肥満症・脂質異常症・サルコペニア
●診療体制
糖尿病に対しては、1型・2型糖尿病に加え、遺伝子異常や内分泌・膵・肝疾患、薬剤などによる二次性糖尿病、さらに妊娠糖尿病や糖尿病合併妊娠にも専門的な診療を行っています。年齢や病態、合併症、社会的背景をふまえて、個々に適した食事・運動・薬物療法を提供しており、糖尿病専門医とCDE(Certified DiabetesEducator)の資格を持つ多職種スタッフが連携して診療にあたっています。内分泌疾患では、甲状腺・副腎・下垂体の異常による高血圧や骨粗鬆症から、神経内分泌腫瘍などの希少疾患まで、幅広い病気に対応しています。各種検査をもとに専門医が迅速かつ正確に診断を行い、最新の薬物療法や、必要に応じて外科・放射線治療なども含めた包括的な治療を提供しています。栄養代謝疾患については、肥満症からサルコペニア・フレイルまで幅広く対応しています。当教室は国内で唯一の栄養学を専門とする臨床内科学講座として、管理栄養士と連携した外来栄養相談、入院中の栄養管理、NST(栄養サポートチーム)による多職種連携の支援を積極的に行っています。
●得意分野
糖尿病チームは、透析予防指導や栄養相談、フットケアなど、糖尿病をもつ人、一人一人に寄り添った教育サポートを充実させ、包括的な支援を行っています。また、「糖尿病地域連携パス」の推進や行政と連携した保健指導、「糖尿病性腎症重症化予防プログラム」への参画を通して、地域の糖尿病対策にも積極的に取り組んでいます。さらに、1型糖尿病に対する膵島移植やインスリンポンプ療法など、先進的な医療の提供にも力を入れています。内分泌疾患については、甲状腺・副腎・下垂体などの疾患から、神経内分泌腫瘍や遺伝性症候群といった希少疾患まで幅広く対応。多数の専門医が在籍し、最適な治療方針を多職種で検討したうえで、院内の他診療科とも連携しながら一貫した医療を提供しています。また、がん免疫療法に伴う内分泌障害にも専門的に対応し、院内全体の診療支援にも貢献しています。肥満症に対しては、食事・運動を中心とした生活習慣の改善支援に加え、治療薬の導入や、他科・他部門と連携した減量・代謝改善手術にも取り組んでいます。さらに、国内屈指の実績を誇る疾患栄養治療部と連携し、適切な栄養療法を提供することで、他診療科の治療効果向上にも寄与しています。
※この外来担当医表は2025年12月現在です。
