てんかん、発作性の病気(けいれん、意識障害など)の診断と治療、運動異常の神経の病気(震え、ぴくつき、脱力、動かしにくい、勝手に体が動くなど)の診断と治療を、脳神経内科および関連の診療科(脳神経外科、小児科、精神科)と密な連携をとりあって、対応します。当院は日本てんかん学会研修施設、包括的てんかん専門医療施設に認定されており、てんかんは、近畿の3次専門施設として、近隣医療機関と連携・協力します。
●主な対象疾患
てんかん・意識消失発作・けいれん発作・種々のてんかん症候群・不随意運動・ミオクローヌス(ぴくつき)・振戦(ふるえ)・異常運動・ジストニア・前兆を伴う片頭痛など多彩です。難治てんかんは、専門的薬物療法からてんかん外科まで対応します。
●診療体制
脳神経内科外来で、脳神経内科専門医、てんかん専門医、脳波専門医により診療します。さらに脳外科、小児科および精神科の外来と連携を取り合いながら、それぞれの患者さんに応じてきめ細やかに外来診療を進めています。日本てんかん学会専門医・日本臨床神経生理学会専門医(脳波領域)を持つ脳神経内科専門医が、てんかん・運動異常の専門外来を行っています。
年間2,000人を超えるてんかん患者さんが外来診療に訪れ、また近畿一円の病院・診療所から年間約200名の患者さんが紹介され、診断、治療を検討・施行して、地元の医療機関とスムーズな連携を行います。入院では脳神経内科と共同体制で、年間200名前後のてんかん・運動異常症患者の診断・術前評価・薬剤調整を行います。
長時間脳波ビデオモニタリング、超高磁場MRI、各種核医学検査、神経心理検査、脳磁図、免疫的検索等、大学病院の高度先進医療の立場から、診断と治療を行います。脳神経内科病棟に、長時間ビデオ・脳波モニタリングユニット(EMU)2床があり、てんかんの診断や、難治てんかんの外科治療(てんかん焦点切除術)の術前評価を行っています。
●得意分野
①包括診療:近畿地区の3次てんかん専門施設として、関連施設と病診連携体制で、また同時に各科横断的に脳外科、小児科および精神科と協力して診療し、個別患者のてんかんに伴う問題に、きめ細かなアプローチによって解決するように努めています。2021年4月に、当院は日本てんかん学会より包括的てんかん専門医療施設に認定されました。
②多施設連携症例検討会:各種専門検査を提供できる放射線診断科・脳機能総合研究センター、脳外科、精神科、小児科、中央検査部と協力し、当院以外の診療施設も参加し関連科全体で症例検討会を月1回定期的に開催し、診断や手術適応など、包括的てんかん診療を行なっています。
③てんかん外科:1992年以降、脳神経内科、脳神経外科等との協力体制で手術適応の検査を施行する最新の医療体制ができており、250例近くのてんかん外科手術を行い、難治発作の消失・生活の質の改善において、良好な成績を出しています。
※この外来担当医表は2024年10月現在です。