●科長
当科は、国内屈指の無菌病棟を有し、日本血液学会専門研修認定施設、日本骨髄バンクおよび臍帯血移植認定施設、エイズ診療中核拠点病院として、白血病、リンパ腫、骨髄腫などの造血器腫瘍をはじめ、造血不全症、血友病といった血液疾患やHIVを含めた感染症疾患に対し、多職種の参加する診療チームにより、幅広く最新の医療を提供しています。
●主な対象疾患
白血病(急性白血病・慢性白血病・成人T細胞白血病など)・悪性リンパ腫・多発性骨髄腫・骨髄異形成症候群・再生不良性貧血・骨髄増殖性腫瘍・貧血・血小板減少症・血友病・HIV感染症など
●診療体制
外来では毎日複数の血液専門医が診療にあたり、初診も毎日受け付けています。
急性白血病などの緊急入院にも対応しています。各種血液疾患、造血幹細胞移植、HIV感染症のエキスパートがおり、セカンドオピニオンも行っています。HTLV-1キャリア外来や移植後長期フォローアップ/ワクチン外来も開設しています。入院では、血液専門医を主治医とし、研修医、医員(または大学院生)を加えた3名のチームで一人の患者さんを担当しています。診療科全体のカンファレンスに加え、疾患別カンファレンスや他の診療部門とのカンファレンスを定期的に行い、情報交換を密にするとともに、診療科の医師全体による検討によって個々の患者さんに最適な治療方針を決定しています。治療中の感染リスクを低下させるため病棟全体が無菌病棟となっており、同種造血幹細胞移植は特に空気清浄度の高いクラス100の病室で行っています。
●得意分野
造血幹細胞移植、CAR-T治療、新規治療薬の臨床研究・治験など、難治性の血液疾患に対する最新の治療を国内でもいち早く導入し、積極的に行っています。CAR-T治療は国内トップクラスの症例数を誇ります。これらの治療を高いレベルで行っていくため、各科の専門医、各診療部門と密に連携するとともに、血液専門医、看護師、薬剤師、理学療法士、管理栄養士、移植コーディネーターなど多職種からなる診療チームをつくり、一人一人の患者さんを様々な角度から総合的にケアできるチーム医療の体制を整えています。また、血液疾患診療の土台として欠かせない血液像、病理、細胞分析、遺伝子、感染症などの検査について院内で最新の検査を行うことができ、迅速かつ正確な診断が可能になっています。病棟全体が無菌管理されており、白血球数が減少した患者さんでも病室外でリハビリなどの活動ができます。
※この外来担当医表は2025年4月現在です。