
●科長
対象とする疾患は、脳・脊髄・末梢神経・筋肉の疾患と広範囲に及びますが、超高齢社会を迎え、患者数は急増しています。脳神経内科疾患は、正確な臨床診断の下に適切な治療を行うことで治療可能なものがたくさんあります。当科は、てんかん診療ガイドライン、日本神経学会パーキンソン病診療ガイドラインの作成委員およびその経験者を擁し、「治る脳神経内科」をめざし、エビデンスに基づいた診療を日々行っています。
●主な対象疾患
脳血管障害・アルツハイマー病・その他の認知症・パーキンソン病/類縁疾患・てんかん・筋萎縮性側索硬化症・脊髄小脳変性症・多発性硬化症・末梢神経疾患・筋疾患・重症筋無力症・頭痛・脳炎・脊髄障害・内科疾患に伴う神経合併症
●診療体制
当科では学内関連講座を含め、40名を超える神経内科専門医が在籍し、うち特定助教を含む助教以上のスタッフ20名以上が外来診療(初診、再診、専門外来、救急対応)および入院診療(病床27床)を行っています。神経内科専門医として脳神経内科疾患全般を診療するとともに、各専門分野の専門医が連携し、大学病院としてあらゆる神経疾患に対応しています。また、脳神経治療創発センター(CiSNeuro)を拠点に、脳神経内科・脳神経外科・精神科神経科が連携し、脳刺激療法や再生医療など新たな神経回路を修飾する治療法の開発も進めています。
■外来診療体制
日本神経学会認定神経内科専門医・指導医および同等の診療能力を有する医師が、広範囲にわたる神経疾患の診療を担当しています。各疾患の専門外来も行っています。
■入院診療体制
病床27床(コアベッド)、南病棟3階23床(てんかんモニタリングユニット〈EMU〉7床を含む。歯科口腔外科と共通フロア)、南病棟4階4床(脳神経外科と共通フロア)を有します。てんかん、運動異常症については、てんかん・運動異常生理学講座と密接に連携して診療を行っています。
●得意分野
(1)パーキンソン病および類縁疾患
各種画像検査を含めた病態の詳細な評価を行い、病態に即した最適な治療を提供しています。さらに、最先端医療として、深部脳刺激療法(DBS)や、レボドパ持続経腸療法(LCIG)、持続皮下注療法(CSCI)などのデバイス補助療法を積極的に実施しています。2026年度には、本学iPS細胞研究所と共同で開発を進めてきたiPS細胞由来細胞を用いた移植治療が保険適応され、日本発の再生医療を展開してまいります。
(2)てんかんおよび運動異常症
てんかん・運動異常生理学講座と共同で、長時間ビデオ脳波モニタリング、FDG-PET検査、脳磁図検査などを行っています。てんかん外科の術前評価として、脳神経外科と共同で頭蓋内電極留置(主に定位的頭蓋内脳波SEEG)によるモニタリングも行っています。超高齢社会で増加している高齢発症てんかんでは、脳卒中や認知症など原因疾患を精査し、薬物治療を行っています。また、CiSNeuroとの連携のもと、迷走神経刺激療法(VNS)や脳深部刺激療法(DBS)に加え、先駆的な非侵襲的ニューロモデュレーション技術を活用した新規治療法の開発と臨床応用を目指した研究にも取り組んでいます。このように世界最高水準の診療と研究を両輪で推進するとともに、京都府のてんかん支援拠点病院として、脳神経外科・小児科・精神科神経科と診療科横断的にてんかん診療支援センターを運営し、てんかん患者の診療・支援にも積極的に取り組んでいます。
(3)認知症
認知症疾患では、近年開発が進む認知症関連バイオマーカー検査などを活用し、若年から高齢発症まで正確な早期診断を行い、病診連携を推進しながら適切な治療・予防方針を提供しています。最近では、2023年に保険承認されたアルツハイマー病新規治療薬の導入施設として十分な体制のもとに診療を行っています。また、脳波やバイオマーカーを用いた超早期診断技術の開発にも取り組んでいます。
(4)脳梗塞などの脳血管障害
脳神経外科、初期診療・救急科、各診療科、多職種スタッフとの連携を密にして、脳卒中後の急性期から慢性期、生活期、終末期の多面的な問題に取り組んでいます。また、脳刺激療法とリハビリテーションを組み合わせた再生医療など、脳卒中後の機能回復を目指した先進的治療に取り組んでいます。
(5)多発性硬化症・筋萎縮性側索硬化症などの指定難病
これらの神経難病については、脳神経内科の専門医が診療を担っています。疾患の診断、社会支援制度の案内に加え、先進的な医療(遺伝性神経筋疾患に対する核酸医療や酵素補充療法、神経免疫疾患に対する生物学的製剤治療)や新しい治療法による治験を積極的に行っています。
※この外来担当医表は2026年6月現在です。

※この外来担当医表は2026年6月現在です。
