呼吸器内科、脳神経内科と協力し、呼吸管理・睡眠時無呼吸外来を毎日、神経睡眠外来を月曜日に行っています。睡眠時無呼吸を含む睡眠呼吸障害の頻度は高く、循環器、糖尿病、腎疾患などの生活習慣病での合併頻度はさらに高くなりますので、関連各科と協力して治療を行っています。難治疾患の手術など京大病院の先端医療に伴う呼吸器合併症の呼吸管理を各科と協力して学際的に行い、病院全体の治療成績の向上を目指しています。
●主な対象疾患
睡眠時無呼吸(閉塞性・中枢性)・神経・筋疾患に伴う睡眠呼吸障害・低酸素血症性呼吸不全・高二酸化炭素血症を伴った呼吸不全・睡眠関連低換気・過眠症などの睡眠障害・周期性四肢運動障害・むずむず脚症候群など。
●診療体制
呼吸管理・睡眠時無呼吸外来を毎日、月曜日には神経睡眠外来を行い、約1,000人/月の外来診療、1,300人を超える睡眠時無呼吸患者の診療を行っています。遠隔モニタリングも約400人以上の外来通院患者に既に導入しています。また院内にて発生する呼吸不全にマスク人工呼吸(Adaptive Servo-Ventilation[ASV]、非侵襲的陽圧換気[NPPV])を各科との協力で積極的に導入し、京大病院における先端医療の治療成績向上と維持に努力しています。
当院は京都府内唯一の日本睡眠学会睡眠医療認定医療機関Aとして、4床にてRPSGT(睡眠検査技師の国際免許)や日本睡眠学会認定検査技師が中心となり、終夜睡眠ポリグラフィー(PSG)検査を年間500回以上行い、持続気道陽圧(CPAP)、ASV、NPPV、在宅酸素の導入を行っています。当院のPSG検査の特徴は、検査中の患者さんを継続的に見守り、状況の変化に素早く対応することが可能な監視型PSG検査です。監視型PSG検査を行っている大学病院は全国的にみて少数です。入院のPSG検査は1泊2日、睡眠時無呼吸に対するCPAP導入入院は通常2泊3日で行っています。
●得意分野
2020年の主な疾患の新規患者は、睡眠時無呼吸が218人、ナルコレプシーが9人、睡眠時随伴症が14人、睡眠関連運動障害が20人などで、小児に対するPSG検査も8例に施行しています。PSG検査を行い診断した睡眠呼吸障害に対して、CPAPを年間100人以上導入し、院内にて発生する呼吸不全にASVやNPPVを年間200人以上に導入しており、急性期から慢性期・在宅に至る呼吸管理全般を実施しております。
※この外来担当医表は2024年10月現在です。