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臓器移植医療部

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世界の移植医療をリードする臓器移植医療部

●部長

  • ・教授 / 波多野 悦朗 Prof. Hatano Etsuro

部門等のご案内

各科(肝胆膵・移植外科/小児外科/呼吸器外科/泌尿器科)医師と、コーディネーターやコメディカルが連携するチーム医療体制のもと、肝移植(生体・脳死)、肺移植(生体・脳死)、腎移植(生体・脳死・心停止)、膵・膵島移植(脳死・心停止)、小腸移植(生体・脳死)の相談、説明、術前評価、登録、術前後の短期~長期管理 など、臓器・組織移植に関する多岐に渡る業務を行っています。令和6(2024)年5月現在、8名の臓器移植・組織移植コーディネーターが在籍する移植医療部として診療を行っています。

●業務内容

安全な移植医療には、手術のみならず、移植患者の適切な術前評価や感染症対策などの周術期管理、免疫抑制療法の調節、拒絶反応診断のための迅速な病理診断体制、内科系各科との緊密な連携などが不可欠です。これらの業務の円滑な遂行には、移植面談日程や各診療科との調整、脳死移植対応業務、患者および家族の精神面のケアなどを行う移植コーディネーターの存在が必要不可欠です。その観点から1999年4月に臓器移植医療部が設立されました。肝胆膵・移植外科、小児外科、呼吸器外科、泌尿器科、消化器内科、糖尿病・内分泌栄養内科、病理診断科の医師およびコーディネーターから構成され、各種業務を行っています。2024年3月末現在、肝移植は2,150例、肺移植も351例を超えて、日本一の症例数・実績を誇っています。

●特色ある取り組み

生体間の臓器移植では、ドナー(肝臓や肺の一部、或いは片腎を提供する親族)の安全が最優先事項です。当院の生体肝移植では、ドナーから頂く部分肝の容量基準を段階的に引き下げ、現在は「移植肝容量/レシピエント体重比: 0.6%」と世界で最も小さな移植肝容量基準で生体肝移植を施行し、また周術期管理や技術的な進歩、栄養やリハビリ介入の効果により、肝移植後のレシピエント1年生存率98%と世界トップレベルの非常に良好な成績で行っております。また、I型糖尿病に対する膵島移植(組織移植)の臨床試験を経て診療保険収載に貢献し、糖尿病に対する新たな治療選択肢として推進しています。また生体肺移植では、これまで行われていなかった血液型不適合肺移植を世界で初めて施行し、世界をリードしています。令和5(2023)年11月には世界初の生体肺・肝同時移植を施行し高難度の臓器移植医療を支えています。また「第7回(2024年)未来のいしずえ賞」(未来に向かって豊かな社会の礎を築くために目標に向け強い意志をもって活動し、人知れず努力を重ね、貢献した方々の功績を讃える国際賞)を受賞しました。
このように関連各科との緊密な連携による集学的治療と、院内各部門との連携によるチーム医療を軸に、“臓器移植のメッカ” として 最善の医療を提供して参ります。