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小児集中治療センター

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重症のこども達に対し、専門的な集中治療を提供します

●センター長

  • ・教授 / 松田 秀一 Prof. Matsuda Shuichi

部門等のご案内

近年、都市部を中心に小児集中治療室(Pediatric Intensive Care Unit, PICU)の設置が進み、重症な小児の集中治療管理を専門的に取り扱う体制が普及しつつあります。当院でも2022年7月に小児集中治療センターが設置され、専門グループが重症小児患者を診療、支援する体制が構築されています。

●業務内容

当院では、各診療科において高度急性期医療が行われており、小児に関しても小児がん患者をはじめ、循環器、免疫、神経、消化器、内分泌代謝など多岐にわたる領域で難病、重症患者を診療しています。また、外科系診療科でも先天性心疾患の外科治療をはじめ、特に小児臓器移植(肺移植、肝移植、小腸移植)においては全国有数の施設として、多くの外科手術が行われています。そのため、当院のICUには、成人例に加えて重症小児患者も数多く入室しています。そこで小児科はICUに専任医師を配置して、麻酔科の協力のもと、小児科患者のみならず外科系各科の小児症例の集中治療管理の支援を行っています。また、こども医療センターと連携し、病棟での症状悪化時にいち早くそれを察知し、急変対応からICU管理につなげる役割も担っています。

●特色ある取り組み

小児の集中治療管理は、それぞれの体格に応じたデバイスの選択や薬剤量の調整が必要であり、また小児特有のまれな疾患も多いため、非常に特殊性の高い分野です。当院では小児科内に小児集中治療管理を専門とするグループを編成し、その治療にあたっています。専任医師が常時配置されていることで、ICU内の小児患者に対して濃密な管理が行われています。さらに総合病院であることの強みを活かして、麻酔科をはじめ各診療科との連携により、より質の高い集中治療を提供することができています。また、集中治療管理においては、疾患をただ治療するのではなく、薬剤部、臨床工学部、リハビリテーション部、栄養部など多職種が連携してトータルケアを行うことが予後の向上につながります。小児集中治療センターの設置により、各部が小児患者に対してより専門性の高いケアを提供しています。さらに今後、周辺地域の重症小児の受け入れにより、この診療体制が院内のみならず地域の小児集中治療の一つの拠点としても機能したいと考えています。