
京大病院は、大学病院の使命である「診療・研究・教育」に関する3つの基本理念「患者中心の開かれた病院として、安全で質の高い医療を提供する」「新しい医療の開発と実践を通して、社会に貢献する」「専門家としての責任と使命を自覚し、人間性豊かな医療人を育成する」をベースに、「安心・安全な医療の提供」に努めており、最先端医療を担う病院として歩んできました。
医師の働き方改革の推進と教育・研究・診療機能の維持の両立を図るため、運営体制の整備と経営基盤の確立を目的として、2024年度からの6年間に取り組む内容を「京都大学医学部附属病院 改革プラン」として策定しました。 (1)運営改革、(2)教育・研究改革、(3)診療改革、(4)財務・経営改革の4つの視点に立った改革を大学本部と一体的に推進し、自治体や地域医療機関とも連携しつつ、京大病院が担うべき教育・研究・診療という役割・機能を果たし続けることができるように、将来にわたって安定的な経営基盤と自律的な運営体制の構築を目指します。
中央診療棟および北病棟のリノベーション事業が2024年までに完了し、より安全で質の高い医療を提供する体制が整いました。また臨床研究中核病院をはじめとする法令に基づく医療機関の指定を受けており、診療体制を整備するための様々な組織設置を進めています。2025年には、脳神経領域のエキスパートが集結し、既存の診断・治療・評価手法のさらなる高度化や新たな治療法の開発を推進する「脳神経治療創発センター」を設置しました。2026年には、難治性のかゆみに対して学際的に取り組む「かゆみセンター」、肥満症に対する包括的かつ専門的な診療体制を構築するとともに、研究と診療を一体的に推進する「肥満症治療センター」を設置しました。さらに、外国人患者診療を院内横断で支援し、円滑かつ安全な国際診療を推進する「国際診療センター」を設置し、多様化する医療ニーズへの対応を強化しています。
京大病院に求められるものは、患者さんの希望につながる新たな医療の開発と実践です。まだまだ原因やメカニズムのわからない病気や、有効な治療法のない病気に対し、今はまだ世の中に存在しない治療法や治療薬を少しでも早く患者さんのもとへお届けできるよう、iPS細胞を用いた研究を筆頭に、世界で初となるような革新的な医療開発に取り組んでいます。
その成果の一つとして、2018年より本院で実施してきたiPS細胞を用いたパーキンソン病治療の医師主導治験の成果をもとに開発された「アムシェプリ」(一般的名称:ラグネプロセル)が、2026年3月に製造販売承認(条件及び期限付承認)を取得しました。新たな治療法としての活用が期待されるとともに、本院が推進してきた再生医療研究の社会実装における大きな一歩となりました。
一方で、高度急性期医療を担う病院として、地域医療の強化に寄与する、地域に根差した京大病院でありたいと考えています。京大病院は、心筋梗塞・大動脈瘤や脳卒中に代表される緊急疾患に対して国立大学病院としてトップクラスの救急応需件数を誇っており、2024年には京都府の救命救急センターに指定されました。重症及び複数の診療科領域にわたる重篤な救急患者を24時間体制で受け入れ、高度な専門的医療を総合的に提供しています。これからも今まで以上に地域のかかりつけ医の先生方や医療機関との連携を密にし、地域全体でしっかりと患者さんを支える安全で安心な救急医療の実現に注力していきます。
さらに、高度急性期医療を担う病院として、地域医療の強化にも貢献する、地域に根差した京大病院でありたいと考えています。京大病院は、心筋梗塞・大動脈瘤や脳卒中などの緊急疾患に対し、国立大学病院トップクラスの救急応需件数を誇り、2024年には京都府の救命救急センターに指定されました。24時間体制で重篤な救急患者を受け入れ、高度で専門的な医療を総合的に提供しています。今後も地域の医療機関との連携をさらに深め、地域全体で患者さんを支える救急医療の実現に努めてまいります。
-世界に発信できる画期的な臨床研究を
-最新の先進医療を一人でも多くの患者さんに
-地域の医療機関と連携して最善の地域医療を
こうした目標をこれまで以上に高い水準で実現していくために、全職員が一致団結して前進していきます。患者さんのために全力を尽くし、すべての患者さんへ、安全で安心できる質の高い医療をお届けしたいと考えています。どうぞ、今後とも京大病院をよろしくお願いいたします。
病院長 髙折 晃史