●センター長
アレルギーセンターは、京都大学医学部附属病院が2022年3月15日に、京都府アレルギー疾患医療提供体制整備等実施要項の規定に基づいて京都府アレルギー疾患医療拠点病院に指定されたことを機に、2022年11月に設置されました。当センターは4診療科(呼吸器内科、皮膚科、小児科、耳鼻咽喉科・頭頸部外科)が主体となり、他の診療科や看護部・薬剤部・疾患栄養治療部等と連携することで、アレルギー医療体制の強化と、高度かつ専門的なアレルギー医療の提供を行うことを目的としております。
●業務内容
当センターでは、アレルギーに係る全ての診療科や医療部門と連携することにより、アレルギーに関わる全ての患者さんに統合的な医療を提供いたします。年齢や疾患別によりそれぞれの診療科で専門的な治療を受けられるだけでなく、専門の異なるアレルギー疾患を複数持つ患者さんに対しましても、各科が連携して複合的・横断的な医療提供を行います。
また、主体となる呼吸器内科、小児科、耳鼻咽喉科・頭頸部外科、皮膚科の4診療科に加えて、看護部、薬剤部、疾患栄養治療部にも運営委員として参画していただくとともに、眼科をはじめとする他の診療科等と連携することで、アレルギー医療体制の強化と、高度かつ専門的なアレルギー医療の提供を行える環境の構築を目指しています。
●特色ある取り組み
本センターの設立によって、各診療科および部門との間で顔が見える関係が構築されたことにより、専門の異なるアレルギー疾患を複数もつ患者さんに対しても各科が連携して複合的・横断的な医療提供を行えるようになっています。例えば、2023年12月に第1回となる症例検討会・勉強会を実施し、重症アレルギーの症例について検討を行った際には、医師のみならず、看護師や薬剤師、疾患栄養治療部の方々など、多くの職種の方々に議論していただきました。その後も第2回として、当センターとしての蕁麻疹診療の国際拠点(UCARE)への登録を目指しての蕁麻疹診療ガイドラインの紹介、第3回として季節柄、耳鼻咽喉科・頭頸部外科より花粉症の話題提供をしていただくなど、実績を重ねています。
また、当センターでは臨床研究を積極的に推進しています。臨床現場におけるさまざまな情報をセンター内で共有することで、新たな治療戦略や研究課題の発見に取組み、より効果的なアレルギー医療の発展に貢献したいと考えています。例として、京都大学との間で包括連携協定を締結しているダイキン工業との臨床研究に取り組んでおり、2023年度はアレルギー性鼻炎症状に対する空気清浄機の効果検討(UMIN000053190)を実施しました。
更には先述の通り、本院は都道府県アレルギー疾患医療拠点病院の指定を受けており、京都府アレルギー疾患医療連絡協議会の委員をセンターから選出しております。協議会において当センターからも意見を発出することで、府内におけるアレルギー疾患に係る医療提供について情報共有するとともに、当センターを含めた地域医療体制の充実を進めていく活動をしております。
●受診方法
受診の際には、他の医療機関等からの「紹介状」が必要です。
あらかじめ、かかりつけ医等の医療機関にご相談のうえ、医療機関を通してご予約ください。