
●センター長
肥満症は、糖尿病、高血圧症、脂質異常症、脂肪肝、睡眠時無呼吸症候群など多くの健康障害を引き起こす慢性疾患です。近年、高度肥満症の患者さんが増加する一方で、肥満症治療薬や減量・代謝改善手術の進歩により、治療の選択肢は大きく広がっています。肥満症治療センターは、食事・運動療法から薬物を用いた内科治療、さらには外科治療までを一体的に提供する京都府内初の専門拠点として設立されました。患者さん一人ひとりの病態や生活背景に応じた包括的な肥満症診療を提供するとともに、新たな治療法の開発や医療人材の育成、肥満症に関する社会啓発にも取り組んでいます。
●業務内容
肥満症および肥満関連健康障害に対して、食事療法、運動療法、認知行動療法、薬物療法を組み合わせた専門的な内科診療を行います。また、教育入院や検査入院、減量・代謝改善外科手術(腹腔鏡下スリーブ状胃切除術)の実施と術後の長期フォローアップまで、一貫した診療体制を整えています。さらに、管理栄養士、看護師、薬剤師、理学療法士、臨床心理士など多職種が連携し、患者さんの継続的な治療と健康管理を支援します。
●特色ある取り組み
糖尿病・内分泌・栄養内科を中心に、消化管外科、麻酔科、精神科神経科、リハビリテーション科、看護部、薬剤部、疾患栄養治療部が連携し、多職種によるチーム医療を実践しています。患者さんの状態に応じて内科治療から減量・代謝改善手術まで切れ目なく提供できることが大きな特徴です。また、京都大学が長年培ってきたインクレチン研究の成果を基盤に、肥満症治療薬や医療機器の臨床研究・治験を積極的に推進し、新たな治療法の開発とエビデンス創出に取り組んでいます。さらに、地域医療機関との連携や肥満症に関する正しい知識の普及・啓発を通じて、肥満症診療の発展に貢献します。
●対象
対象疾患:BMI 25 kg/m²以上の肥満症、高度肥満症(BMI 35 kg/m²以上)、肥満を背景とする糖尿病、高血圧症、脂質異常症、代謝異常関連脂肪肝疾患(MAFLD)、その他肥満関連健康障害
●受診方法
完全予約制です。原則として、かかりつけ医からの紹介状をご準備のうえ、糖尿病・内分泌・栄養内科外来(月~金曜日、矢部・藤倉・村上・南野・吉良)をまず受診いただきます。なお、減量・代謝改善手術を希望される患者さんについては、紹介状をご準備のうえ、消化管外科外来(木曜日、小濱・奥村)を直接受診いただくことも可能です。